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About Mori-Tei
森邸はそのうだつの町並みの通りに面し、美馬市観光文化資料館の正面にある1872年築の木造2階建て約270㎡の建物です。
森邸とは?
蜂須賀家政が1585年に阿波に入国した際、筆頭家老稲田植元は脇城を領しました。脇町はその城下町として、阿波藩の奨励した藍の集積地として江戸から明治まで発展し、藍商や呉服商が隆盛を極めました。
現在脇町の「うだつの町並み」に並ぶ建造物は、本瓦葺の大屋根に厚い塗籠めで漆喰仕上げの重厚な壁を有し、商家の威勢を物語る「うだつ」や虫籠窓、出格子、蔀戸を備え、そのたたずまいは訪れる観光客にまるで江戸時代にタイムスリップしたような感覚を与えています。
森邸はそのうだつの町並みの通りに面し、美馬市観光文化資料館の正面にある1872年築の木造2階建て約270㎡の建物で、かつては造り酒屋などとして利用されており、2004年夏にはネスカフェのCMにも登場しています。
屋号は「新丹波屋」。3年前から空き家となっていた屋敷を買い取り、次のようなコンセプトのもとにサテライトオフィス/コワーキングスペースへの転用を図りました。
Concept
"Step"
脇町のエッセンスが凝縮された
空間特性を現代に活かす
脇町はかつて藍で栄えた町であり、吉野川へは雁木の階段を降りてアクセスしていた。 また、商家には通りに面して一段上がった店の間が設けられていた。
段差、つまり「ステップ」は人々の交流や繁栄を築いた立役者である。 ステップに着目し、あらためて本計画地の森邸を眺めてみると実に多様なステップの存在に気がつく。
店の間の段差をはじめ、森邸内部の高低差を丁寧に活かすことで、 多様な居場所を設けパブリックとプライベートの境界をゆるやかにつなぐ。 代々引き継がれてきたステップを現代流に解釈し、適切にしつらえることで、 コワーキングスペースとしてのみならず、 セミナーや各種のイベント時の会場としても機能させることを目指す。
BEFORE:
改修前の森邸
AFTER:
新しく生まれ変わった森邸
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